昔の僕は、お金をしっかり貯められるタイプではありませんでした。
今でこそ、以前よりはお金との向き合い方を考えるようになりましたが、最初から貯金が得意だったわけではありません。
むしろ、どちらかというと散財体質でした。
昔の僕のお金の使い方
- 欲しいものがあれば買ってしまう
- 周りに合わせてお金を使ってしまう
- 見栄や雰囲気でお金を使ってしまう
- 将来のために残す意識があまりなかった
そんな僕が、貯金体質に切り替えようと思ったのは、前向きな目標ができたからというより、かなり追い込まれた時期があったからです。
この記事では、散財体質だった僕が、なぜ貯金を意識するようになったのかを書いてみます。
34歳の頃、かなり落ち込んでいた
30代の頃、僕は4年半ほど片思いしていた相手に振られました。
その後、婚活をしようと思ってマッチングアプリに登録し、一人の方と会ってみたこともあります。
でも、そのときの僕は、まだ片思いしていた人のことを忘れられていませんでした。
結局、気持ちの整理がつかないまま、すぐにアプリを辞めてしまいました。
仕事の面でも迷っていました。
転職したいと思いながらも、ずっと実家の家業である酪農業を続けていました。
でも、その仕事も一度辞めてしまい、1年間ほど無職のような状態になりました。
実家に住まわせてもらえて、食費だけを入れていれば生活はできる。
そういう意味では、完全に行き場がなかったわけではありません。
でも、自己肯定感はかなり下がっていました。
仕事を辞めるまで副業として取り組んでいたことも、思ったようには収益化できていませんでした。
貯金も、全くと言っていいほどありませんでした。
毎日、時間だけがある。
でも、何かが前に進んでいる実感はない。
その状態がかなりきつかったです。
今まで生きてきて、自分には何が残っているんだろう。
今まで何をやってきたんだろう。
何も形になっていないんじゃないか。
そんなことを考えるようになりました。
当時の僕は34歳。
彼女いない歴も、10年を超えていました。
毎日が進んでいる実感がほしかった
その頃の僕に一番なかったのは、たぶん「前に進んでいる実感」でした。
何か大きな成功がほしかったわけではありません。
当時ほしかった感覚
- 今日も少しだけ前に進んだ
- 昨日より少しだけマシになった
- このまま生きていても、何も残らないわけではない
そう思えるものがほしかったんだと思います。
そんな中、転職もしていないなら、もう一度酪農業を手伝うようにと言われました。
当時の僕からすると、「言われた」という感覚もあります。
でも今思えば、「言ってもらえた」のかもしれません。
そこで再び仕事を始めることになり、収入が入ってくるようになりました。
そのときに思いました。
せめて、貯金だけでもしよう。
婚活を再開できるように。
自分の人生を少しでも立て直せるように。
毎日、前に進んでいる実感を得られるように。
そこから、僕はかなり意識してお金を残すようになりました。
毎日、手帳に純資産を書いていた
僕がやっていたのは、かなり地味なことです。
毎日、手帳の下に「今日現在の自分の純資産」のようなものを書いていました。
毎日書いていたもの
- その日の手持ちのお金
- 次に受け取れる給料
- 今日・明日・明後日と、日当分を足した金額
- そこから支払い予定を引いた金額
- カード払いの残高を引いた金額
かなり細かく見えるかもしれません。
でも、その数字を毎日書くことが、当時の自分にとっては大事でした。
手帳をペラペラとめくったときに、少しずつ数字が増えていく。
それを見ることで、
自分は何もしていないわけじゃない。
毎日、少しずつ前に進んでいる。
そう思えるようにしていました。
今思うと、あれは貯金術というより、メンタルを保つための支えでした。
消費を避けるためにやったこと
お金を使わないために、買いたくなるものからも距離を取りました。
消費を減らすために意識したこと
- テレビCMなどの広告をしっかり見ない
- 欲しくなるものを自分から見にいかない
- 2,000円以上の買い物はかなり悩む
- 買う前に「本当に必要か」を考える
- 冷や汗が出るくらい悩むイメージを持つ
大げさに聞こえるかもしれません。
でも、僕にはそれくらいのブレーキが必要でした。
落ち込んだ勢いで買う。
寂しさをごまかすために買う。
見栄を張るために買う。
そういうお金の使い方を、少しずつ止めたかったんです。
ただただ前進するゾンビのように
当時の僕は、感情で動くとお金を使ってしまうと思っていました。
落ち込んだら使う。
寂しくなったら使う。
見栄を張りたくなったら使う。
周りに合わせて使う。
そういう自分がいたので、できるだけ感情を消して、毎日淡々と過ごすことを意識しました。
当時やると決めていたこと
- 仕事をする
- お金を使わない
- 手帳に数字を書く
- 少しずつ貯金する
それを繰り返すだけです。
イメージとしては、ただただ前進するゾンビでした。
ゾンビは速くはないけど、ひたすら前に進み続ける。
感情もあまりない。
止まらない。
当時の僕は、そんなイメージで過ごしていました。
明るい話ではないかもしれません。
でも、その頃の自分には、それくらい単純なイメージが必要でした。
感情に振り回されない。余計な消費をしない。毎日少しずつ前に進む。
それを続けることで、確実に貯金は増えていきました。
1〜2年続けると、貯金体質になっていた
最初は苦しかったです。
でも、毎日数字を書いていると、少しずつゲーム感覚になっていきました。
- 昨日より増えた
- 今月はここまで残せた
- この支払いを引いても、まだこれだけ残る
- 少しだけ前に進んでいる気がする
そうやって数字を見ることで、少しずつ前向きな感覚も戻ってきました。
1年、2年と続けていくうちに、気づけば以前よりかなり貯金体質になっていました。
大きな才能があったわけではありません。
急に収入が爆発的に増えたわけでもありません。
ただ、毎日数字を見て、使い方を意識して、少しずつ残す。
それを続けただけです。
でも、当時の僕にとっては、それがかなり大きかったです。
貯金は、婚活するための土台でもあった
貯金をしようと思った理由の一つは、婚活でした。
いつか婚活を再開したい。
でも、そのためには最低限のお金の余裕が必要だと思っていました。
婚活をするとなると、どうしてもお金はかかります。
- デート代
- 服装や身だしなみ
- 交通費
- マッチングアプリや婚活サービスの費用
- 将来を考えるための最低限の貯金
だから、せめて貯金だけでもしておこうと思いました。
ただ、それだけではありません。
もう一つ、大きな動機がありました。
もし婚活を続けても結婚できなかったとしても、貯金があれば、心底最悪な状況は防げるかもしれない。
そう思っていました。
10年後も独身だったとして。
また自分が惨めに感じて、病んでしまったとして。
そのときに、貯金が少しでもあれば、自分を救ってくれる気がしました。
貯金が魅力的に見えた理由
- 結婚できたら、余裕を持って生活する助けになる
- 結婚できなかったとしても、最悪の状況を防ぐ助けになる
どちらに転んでも、貯金は自分を守ってくれる。
そう考えると、貯金はとても魅力的に見えました。
ケチだと思われてもいいと思うようになった
昔の僕は、ケチだと思われるのが嫌だったのかもしれません。
周りに合わせてお金を使う。
見栄でお金を使う。
断れずにお金を使う。
そういうこともあったと思います。
でも、貯金を本気で意識するようになってからは、考え方を変えました。
ケチだと思われても、別にいい。
もちろん、何でもかんでもお金を出さないという意味ではありません。
人との関係や、必要な場面では使うべきお金もあります。
でも、少なくとも当時の僕には、貧乏な状態から抜け出すための一時的な戦略が必要でした。
だから、ドケチになることを受け入れようと思いました。
- 一時的にドケチになってでも、お金を残す
- お金がない状態から抜け出す
- 見栄よりも、将来の自分を守ることを優先する
- 同調圧力のような消費から距離を置く
ケチだと思われるのが嫌でお金を使い続けて、結局いつまでも苦しいままでいる。
それよりは、今だけでも徹底してお金を残す方がいい。
そう思えるようになったことも、貯金体質に変わる大きなきっかけでした。
貯金は、人生を少し立て直すための支えだった
僕にとって貯金は、ただお金を増やすことだけが目的ではありませんでした。
もちろん、お金が増えること自体も大事です。
でも、それ以上に、
貯金が支えてくれた感覚
- 自分は毎日少しずつ前に進んでいる
- 何も残っていないわけではない
- 今からでも立て直せるかもしれない
そう思うための支えでした。
4年半の片思いが終わったこと。
婚活を始めようとしても、すぐに辞めてしまったこと。
仕事を辞めて、無職のような状態になったこと。
貯金も少なく、自己肯定感が下がっていたこと。
その頃の自分は、かなりしんどかったです。
でも、毎日少しずつお金を残すことで、少なくとも「何も進んでいない」という感覚からは少し抜け出せました。
貯金は、派手な逆転劇ではありません。
でも、当時の僕にとっては、自分を支えるかなり現実的な方法でした。
散財体質だった僕が貯金体質に変わったのは、意識が高かったからではありません。
どちらかというと、もうこれ以上、自分を惨めにしたくなかったからです。
将来の自分を、少しでも守りたかったからです。
そのために、毎日淡々とお金を残すことを選びました。
この記事を書きながら、当時使っていた手帳を久しぶりに見返しました。
100均で買って、手帳代わりに使っていた小さなメモ帳です。
そこには、毎日のお金の記録が残っていました。

当時、ちょうど貯金が100万円を超えた頃のメモです。
今見ると、ただの小さな数字のメモです。
でも当時の僕にとっては、毎日少しずつ前に進んでいることを確認するための、大事な支えでした。
今振り返ると、あの地味な積み重ねが、人生を立て直す最初の一歩だったのかもしれません。